いなかの主婦よりもの申す

地方在住いち主婦の気になるニュース論

何となく、にも意味はある


気づけば一度も更新出来ないまま8月が終わっておりました。

最低でも月一の更新は目指しているので何度か書きかけたものの、途中で納得がいかなくなってやめたりと調子が出ず、情けない限りです。


とにかく夏に弱い。湿度に弱い。

涼しくて湿度も低くて快適と聞かされて連れられてきた夫の地元でよもやこんな思いをすることになろうとは…いささかの騙された感を覚えながらこの何年か過ごしております。

近くにはいわゆる避暑地がありますが、もう近年は真夏の暑さは都心と変わりません。

深夜〜早朝は気温が下がりますが入眠時エアコン無しは厳しいので結局都心にいるのと変わりません。

地球上から「避暑地」という言葉が消えていくのはもう時間の問題なのでしょうね。



そんなこんなしている間に安倍首相が辞任の運びとなりました。

急なような、以前より体調不良説がまことしやかに囁かれ続けていたのでそこまで驚きもないような、まぁ「過去最長政権」の誉れは得たのでもう良しとしたのだろうなと思えるタイミングでの展開でした。


前述の通り私も体はそう強い方ではなく、安倍氏のように難病を抱える身ではないながらもここぞという時に全く踏ん張りの利かない己の体に嘆く人生を送っているので、その意味ではお気持ちは幾分かは察せられます。

お疲れ様でございました、お体をどうかお大事にという言葉をまったく月並ではありますが、花向けに。

ただ辞任を契機にこれまでのあれこれが何故だか無かったことのようになって急に不自然に褒めそやされるムードになるのは妙な気がしています。



そんな辞意表明の会見の翌日からは報道の内容は後任人事一色。

総理になるなんて全く考えていないとかつて言っていた菅氏がいまや最有力候補に、そしてかつて党員投票を行わずに総裁選を行うと決めた民主党を当時散々こきおろした菅氏が同じ選出方法で次期総理におさまるというのが、どうやら現時点での既定路線だそうなのです。

結局同じ手法を取るのならあれこれ文句つけなきゃ良かったのに。

それが政治というものなんでしょうか。



次期総理に果たして誰が相応しいのか、候補として名前が上がっている方々を見ても「この人はやめてくれ…」と思いはしても「この人ならば」と思える人はそういません。

二階氏が「我が党は人材豊富なので」と言い放っていらしたのには中々度肝を抜かれましたが、どれだけ候補が上がろうと裏側の策謀に次ぐ策謀によってほとんど事前に結果は決まってしまうであろうことは分かっているので、正直そこまで関心も持てません。

これが国民投票による選出だったら話は全く別なのですが。



そんな中でもどうも気になるのは、「石破氏を支持するのは政治を知らない素人だけ」というコメントがちらほら目につくこと。

石破氏の国民人気、とりわけ地方での人気が高いことの理由を「バラエティ番組などにも出ていて知名度が高いから」として、さも政治に精通している人間なら石破氏を支持などしないと言わんばかりの書き方が多いようなのですが、まず疑問なのは、


前提として政治を詳しく知っていなければ政治家を応援してはいけないのか?

別にそんなことはないと思うのです。

政治に詳しい人だけに投票権が与えられている訳ではないですよね?

どんな理由で誰に票を投じようともそれは自由で、与えられている選挙権をどんな形で行使しようと人にとやかく言われる筋合いはない。


その点では、「何となくこの人がいい」とか「何だかいい人そう」だとかという、ざっくりとした曖昧な理由で指示を受けることそれ自体にも大きな意味があると思うのです。



人の第一印象や肌感覚も決して侮れないものがあり、相手の話し方や笑顔、ふとした仕草などから垣間見える本質を人間はわりと敏感に感じ取ります。

そこに魅力がないならば、いくらテレビにたくさん出ようが人気を集めることはないでしょう。

何かしら人の注目を集める理由が確かにあって、その結果の支持率の高さであるならば、少なくとも「政治に詳しくないから」などと支持者を貶めるような言葉でそこに疑義を呈するのはお門違いです。


しばしば取り上げられる「韓国・中国贔屓」という政治的な方向性について、そこが理解が出来ないから支持しないというのも一意見。

オタクで猫好きなところに親しみを感じるから支持するというのも一意見。

誰かを支持する理由に優劣も上下もないのですから、自分の意見と同様に人の意見の自由も認めたいものです。



かくいう私もポツポツ気になるところはあるにせよ、石破氏に対して悪い印象はありません。

人柄や性質が首相に向いているかどうかとなると難しい部分はあるかも知れませんが(なんせ今までが真っ黒な印象だったので)、弱い人の痛みが分かる人間にトップに立ってもらいたいという私の希望に叶う方だとは感じています。



さてさてどうなりますか。

しばらくは情勢を見守る日々が続きそうです。