いなかの主婦よりもの申す

地方在住いち主婦の気になるニュース論

年金機構の情報記録媒体紛失の件

年金機構が今度は国民年金滞納者の膨大な暗号化データを記録したディスクを紛失したそうです。

このニュース、厳密にはいつ各メディアのもとへ流れてきたのでしょうか?


朝日新聞デジタルほか数メディアは21日(日)の20時過ぎにこの件を報じています。

ですが19日の段階で既にスクープとして報じているネット記事もありました。

秘密裏に処理しようとしていたところをスクープされ、渋々開示ということなのか。


しかし、表に出たタイミングが参院選の投票締切直後。

選挙結果に加え、放火事件や芸能ニュースとマスコミが報じる話題に事欠かない時期に、実にひっそりとネットニュースでだけ囁かれ、未だこの件について触れたテレビニュースは見ていません。

情報の統制と規制(或いは忖度)が加えられていることは明らかであり、このやり方は悪質に過ぎます。

財政検証を意図的に選挙後にずらして後出しにする上に、「またか」と呆れられ票を失うことを恐れて、この年金機構の失態もまた意図的にひた隠しにして、ケロッと開票までやり過ごした訳です。

どこまでも不誠実、どこまでも隠蔽改竄体質。

反省どころか調子づいてこうした卑怯なやり方を平気で常態化させている。



「暗号化されているため情報漏洩の恐れはなく、既に当該データを閲覧不可にする措置を講じた」から大丈夫、決して大ごとではないとでも年金機構は言いたいようですが、一体どこの誰が漏洩の恐れはゼロだと確信を持って言えるのか、そもそもデータの重要性が低いとか量がそこまで多くないとかそんな程度問題が重要なのではなく、


またあの年金機構がやらかした

それを不都合として選挙終了まで隠した


その事実が重要なのです。

しかも厚労省はこの件を把握しながら公表はせずに、今のところは毎月発表する「事務処理誤り」なるお知らせに掲載するに止める意向とのこと。

今日びどんなブラック企業でも個人情報の流出となれば、たとえ小規模であれ「大失態」として積極的に公表&謝罪の流れが当たり前であるのに、年金機構はスルーが許されるのですか?



擁護派とすれば「たとえ参院選期間中に本件が明るみに出ても大勢に影響はなかった」という意見もあるでしょうがそれは既に選挙が終わった今だから言えることで、たとえそうであるならば期間中に堂々と公表すれば良かったという話で、結局現在の厚労省トップだのそのお友達だの取巻きだのという連中の本質が非常に狡猾で陰湿極まりないという事実には何ら変わりがないのです。


既に参院選は自民優勢で終了しましたが、こんな事態が国民全体に広く認知されないまま葬り去られてしまうことは許されません。

メディアは同じことばかりに時間を割いて報道せずに、勇気を持ってこの件を大々的に報じて下さい。

度重なる不祥事とそれを根本から正そうとしない馴れ合いと怠惰、そして相も変わらず懲りない隠蔽と、こんな腐れた体制を鉄槌の一つも食らわせずにのうのうとのさばらせ続けて本当に良いのか、国の未来のためになるのか、次の選挙までの間に国民に考えさせるきっかけの一つになり得ます。



しかし社保庁時代からなぜこうも年金業務に関わる人たちの危機管理意識は低く、下手な一般企業よりもレベルの低いミスが繰り返されるのでしょうか。

これこそがもう政府が年金自体を重要視していないことの表れなのでは?


安い人件費で外部委託ばかりしているとこうして足元を掬われる、その実害を被るのは上の方々でも厚労省の方々でもなく、誰あろう私たち国民なのです。

それくらいは理解して仕事をしてもらいたいものですが。