いなかの主婦よりもの申す

地方在住いち主婦の気になるニュース論

夫婦の姓は夫婦が決めればいい


夫婦が別姓を名乗ることのハードルがなぜそんなに高い必要があるのかの意味が私には分かりません。



ちなみに私は一人娘なのですが、父親は兄弟が多く特に私に対して姓を残して欲しい等の要望をしてくることはなかったので、結婚後は夫の姓を名乗っています。

特段そのことについて文句も感慨もありませんが、ただし姓が変わる時の諸々の手続きは本当に大変で面倒で、どれだけの時間と手間を取られたことか。

その当時は間違いなく、「なんで私だけ?」という不公平感を抱いてました。


別に姓が変わること自体はいい。

しかし変わる側の煩雑な手続きを何とかして欲しい。

そういう意味で選択的夫婦別姓には賛成。

この手のいわば「中庸寄りの賛成」的な意見の持ち主は多いのではないかと思います。

そもそも男も女も関係なくヨボヨボになるまでガンガン働けと言うならば、そんな手続きなんかにかけられる時間は到底ありません。

じゃあ一体誰がその面倒なのをやってくれるんだよって話です。



そして私のように自分の姓に対してこだわりも制約もさほどない人間はどうしてもこの程度の温度感でしか語れないのですが、時代は変わったとはいえ世の中はそんな人ばかりではなく、好き嫌いレベルのこだわりから何百年と続く家柄ならではの制約など、自身の姓を簡単に変えることが出来ない事情を持つ人も多いです。

せっかく好き合って一緒になろうというところまでいきながら「姓」一つのためにやむなくお別れなんて事があるとしたら、恋愛だの結婚だの自体が敬遠され始めている少子化現代においてそれこそなんと勿体ない話だろうと思います。

互いが自由に選べることにするだけで解決するのですから本来簡単かつ明快なはずなのに、何をそんなにモタつく必要があるのか。



なぜかと言えばそれは、自分の家とか姓とかに必要以上のこだわりを持たざるを得ないお生まれの、ガッチガチに凝り固まった価値観とおつむを変えられないお爺さん連中が政治の中枢に居座っているからですね。

それに彼らに媚び諂う「権力大好き」人間が同調するからです。

(そうでなければ私と同世代の女性が「姓を変えたくないなら結婚すんな!」なんてヤジを飛ばす心持ちも意味も理解が出来ません。おっそろしく古風で亭主関白万歳な奥ゆかしい女性なのか? そんな女性がそもそも政界に出てくるのか?)


どこまでもいっても自分のお家の都合だけが大事で、子や孫の代に至っても「嫁に別姓を名乗らせるなんてみっともない」的な身勝手な思考が働くのでしょう。



お爺さん方の時代には専業主婦の奥様なり姑さんなりが家にいて、外の仕事以外の面倒なことは何も言わなくても全部片付けてくれてそれが当然だったんですねきっと。

しかし今は違いますから。

男は外、女は内の単純な役割分担が不可能な生活にあなた方が変えたんですから。


他所の家から自分の家に嫁としてもらわれてきて養われるのだから、夫の姓に変わるのも当然、それに伴う面倒を被るのも女であって当然。

そんな時代錯誤かつ現実離れした誤った価値観を改めもせず自省もせず政治家を続けたいなら、世の主婦が皆専業になっても生活が成り立つだけの収入を世の夫全員に与えて下さいよ。

お爺さん方はホント言ってることとやってることの矛盾が甚だしいですね。



そして、まさに立派に女性活躍を体現してくれているバリバリのワーキングママや主婦の方たちにとっても、仕事をする上で自由に旧姓を使えるということは大きなメリットになる場合があります。

彼女たちを応援しこそすれ、別姓反対なんて幼稚な形で足を引っ張るなんて言語道断じゃないんでしょうか。



どちらかの姓に統一するのか、変わらず各々の姓を名乗るのかなんて、結婚する当事者二人が自由に選べば良いことで、つまらない縛りなんて早々に取っ払って幸せな家庭を一つでも多く生み出せる世の中にしていくべきだと思います。