いなかの主婦よりもの申す

地方在住いち主婦の気になるニュース論

経済経済と言われても


本格的な寒さが到来して、いよいよコロナの大波再びといった状況になってきました。


私自身はたしてここまで全く罹患していないのか、または一度くらい無症状でサラッと罹患しているのか全く分からないまま生活していますが、毎日公表される感染者数を雑な目安としても国内人口の何割かは既に一度は罹患しているのではないか…という気はしているので、そんな中で身内も含め現時点までコロナの症状に苦しめられた事がないというのは幸いなのでしょう。



感染者数の増加については気温・湿度変化が大きな要因であるのはおそらく間違いないと思います。

ただそんな中で、専門家や国民からブーイングを受けるまで国がノーコントロールのままGoToを推進していたということが更に事態悪化に拍車をかけたというのもまた間違いないと私は考えます。

というか誰しもが内心そう思っているはずで、そこを明言しないのは少なからずGoToによる恩恵を受ける方々、GoTo推進により自己の評価が上がる方々がそうと認めることでマイナスが生じてしまうことを避けたいが為、もう理由はそれだけだと思います。

ですが認めようが認めなかろうが、事ここに到ればそうそう経済状況など変わりはしないのではないでしょうか。



個人差はありますが、生活の不安要素が消えない限り人は積極的に消費行動は起こしません。

コロナに罹患すること、または罹患することで生じる様々な問題という不安要素を抱えた状態では普通の感覚で考えれば旅行や飲食は心から楽しむことは出来ません。

そして今、心から楽しめないことにお金を遣えるほどの余裕も国民の多くは持っていないでしょう。

給付金だって日々の生活支出に消えるか、先々の不安から貯蓄に回すしかなかった方が大半のはず。



旅行、観光、航空、鉄道等直接的に大打撃を受けている業界があるのはもちろん承知をしているし、どうにかしたい気持ちがあるのは皆同じですが物事には順序とタイミングがあります。

まずは大きな不安を取り払ってからでなければいくら勧められようが割引があろうがそうそう人は動かず効果も限定的なのですから、「状況を見つつ中止と再開を繰り返す」形での断続的な維持でもそう変わらない気がします。


更に、既にコロナによる負の影響は上記の限られた業界のみならず幅広く出始めており、我が家においても会社員の夫の給与はコロナ後1割カット、賞与においては五割以上減となっています。

いくら旅行に行きたくとも外食したくとも先立つものや意欲がなければそもそも不可能なので、私としては経済を回せと言う前にそれを可能にするお金をまず国民に回してくれと言いたい。


それは一時金、給付金の意味ではありません。

そもそもコロナ前から消費は落ち込んでいたのであり、その原因は国民の所得減少です。

月々の身入りが増えてどうにか計画的な貯蓄の目処が立ってそこで初めて安心感と消費意欲が湧いてくるのであって、それ無しにいくら付け焼き刃的な対策を講じても大きな効果には結び付かないでしょう。


まぁそもそも国が呼びかけているのはコロナさえ何とかなれば派手に消費活動をしてくれるはずの一部の限られた層の方であって、大半の貧しい国民の微々たる消費などにはなから期待はしていないのだろうと思いますが。



オリンピック開催に向けての道筋を立てる必要性から生じている各種の無理も、私には悪い結果に繋がるイメージしか持てません。

コロナ禍後初のオリンピック開催などというとんでもない時間と手間と重責のかかる試金石的役回り、本当なら引き受けたくないというのが本音でしょうがこれも「経済」の為にはやらざるを得ないのでしょうね。


難儀なことです。