いなかの主婦よりもの申す

地方在住いち主婦の気になるニュース論

共感力とは


この非常事態に、国の長はいったい何を思うのでしょう。

「国民のために今何をすべきか」を軸に考えれば行動も言動もわりとシンプルで分かりやすいものになるはずですが、残念ながら我が国のトップの思考ではそうはならないようで。


やる事なす事タイミングが悪く的外れ、国民との距離感は開くばかり。

そこに問題意識を持ってくれればまだマシですが、「どんな時でも自分には決して非がなく、たとえあったとしても周囲をねじ伏せて通してしまえばそれは非にはなり得ない」という暴挙・暴論が常にまかり通るという特殊なお生まれが災いし、国民と距離があろうと気にもしなければ距離があることにすら気付いていないであろうご様子。


これでよくここまで長くおつとめなされてきたものです。お世話役の方々のご苦労たるや相当のものだったはず。

しかし、そんなやりたい放題が通用するのは勢いがあり、それを許す基盤が強固な間だけです。

海外メディアからもやっと「無能な政府」との至極真っ当な評価が下され始めている今、ご本人にはちゃんと潮目を見て引き際を決めてもらいたいものですが、さてどうなるでしょうか。


あの、事あるごとに「先手先手」となんとかのひとつ覚えのように口に出すパフォーマンスは無駄かつ滑稽でしかないのでもうやめた方がよろしいかと。

よく国会でご自身が仰る「印象操作はやめて頂きたい」という台詞をそっくりそのままお返ししたいものです。



常日頃自分の我を通してばかりいる人は他者に対する共感力が乏しいです。

「相手の立場でものを考える」という習慣がないので、言葉にも表情にも考え方にも態度にも思いやりが感じられません(苦労せずに育った人特有の愛嬌はある場合も多いようです)。


そうした特徴が最も分かりやすく出たのが今回の「全国公立学校の休校要請」でしょう。

「後手後手対応」との批判に焦り、決断力のある自治体の長が褒めそやされるのを横目に見てそれなら自分も、とばかりに下準備も自治体への相談も何もなく、勝手かつ唐突極まりない大号令を発する。

自分の支持率を回復させる為。

五輪を成功させたいのも自分の為。

自国の安全より中国との関係を優先するのも自分の為。


自分、自分、自分。

判断基準は全て自分。

困っている人のために何とかしなければという動機から起こる行動ではないので、ピントやタイミングが合うはずがない。



最初から本気で感染拡大を抑える気があったならとっくの昔に検討して根回しをしていたはずでしょうし、号令した後の反響の大きさに慌てて「各自治体の事情に合わせて柔軟に」なんて後から日和見の注釈を付け足しもしないでしょう。

格好つけて言ってはみたものの、全責任を負うのは嫌だからと結局また責任の一部を自治体に投げたとしか思えません

(そもそもいつまで経っても「要請」という体での物言いを続ける姿勢自体が逃げ腰です)。


しかも年金受給開始年齢を引き上げて60代以上も働けと言い、更には主婦にも働けと言い、そうしてさんざん煽った挙句に何の前触れもなくいきなり「休校」と言い出しては、「じゃあ一体誰が子供の面倒を見るんだ!」と国民の怒りは頂点に達するわけです。

思いつきとその場凌ぎを積み重ねてばかりな為に自らの方針にすら統一性と整合性がないという、ある意味コロナウイルスそのものよりも破壊力のある爆弾的存在、どうなんでしょうそんな首相。



いくら子供の活動だけを制限したところでいつもと変わらず外に仕事に出る親との接触を防げる訳でなし、果たしてどれほどの効果があるのかは私には分かりませんが(むしろ変にテンションが上がってバンバン外出してしまうのではという懸念の方が大きい)、一刻も早く危機的状況を脱して安心して日常を送りたい気持ちは同じです。



ただでさえストレスのかかる満員電車に感染への不安も加わることでの精神的負担、またマスクを毎日長時間装着し続けることにより呼吸が浅くなってしまう等、普段と違う特異な状況が長引くことで生じる心身への影響も小さくありません。


くれぐれも無理はせず、可能な限りの自衛を尽くし、後はなるべくマイペースに乗り切りたいものです。