いなかの主婦よりもの申す

地方在住いち主婦の気になるニュース論

はたらくひとたち


今この国の人口の大部分を占めているいわゆる経済的中間層以下の労働者たちは、甚だしく疲弊しています。


毎日真面目にがんばって働いても、全く上がることのない賃金。

さらに割に合わないほど差っ引かれ、雀の涙の手取り。


金額が下がる一方か、全くもらえない賞与。


付与されても、慢性的な人手不足のため気を遣って使えない有給休暇。義務化分も会社都合で元々の休日を勝手に有休に振替。


退職金の授与見込みなし。


上記のような会社は酷い、と思える方は意外に少ないのではないでしょうか。これらは地方に住む私の周りでは普通にある企業内状です。

ニュースで話題にされるような豊かな大企業なんて、一握りなんです。


こうなると正社員も非正規社員も待遇はそう変わらない。正社員のモチベーションは上がるはずもなく、非正規社員正規雇用の望みは持てない。


一生懸命がんばって働けば、それ相応の見返りがある。

そう思えるから、たとえ疲れてもまたがんばれる活力が湧くのです。

もらったお金を貯めて、美味しいものを食べたり、旅行に出かけたりと好きなことをしてリフレッシュして、そうして時々自分を労って励ましてあげて初めて、やっと定年までの長い労働を成し遂げられると思うのです。


今はどうでしょうか。

賃金が低く物価は高く、日々を生きることがやっと。

不安しかない未来のための貯金すら難しく、もちろん贅沢など出来るはずもなく、リフレッシュどころかストレスがたまるばかり。


「ろくに休めもせずにこんなに働いていたって、欲しいもの一つろくに買えない」

これでどうして勤労意欲が湧くでしょうか。


大方の労働者は毟り取られる一方で、死なない程度に与えられるだけの日々の中で、もはや団結したり声を上げたりする気力も起こらないほど疲弊しきっているのです。


こんなに無残な実態が、声にならない悲鳴が届かない国って、政治って、何でしょうか。

必要でしょうか。


救いの手を差し伸べるどころか、国家ぐるみで国民の手に渡るはずのお金まで奪い、嘘のデータを作って見せて「もっと働け、お金を使え」と騒ぐ。


「元気な年寄り増えてます、さあもっと長く働け」と嘯いて定年と年金受給を遅らせ、更なる毟り取りを企てる。

とても正気の沙汰とは思えません。


国民は政治の手綱を握る人たちに、こんなに泣かされているんです。

どうすれば逆に彼らを泣かせてやることが出来るのか、もうそろそろ真剣に考えてみませんか。